30代で転職活動をして、工場の下請け会社の作業員から製造メーカーの正社員として製造プラントで働いています。
守秘義務があるので会社名は、言えませんが、たまにテレビのCMでも放送されている少しは名の知れた製造メーカーです。
工場の下請け会社の作業員だったころのわたし
給料日から給料日までを食いつなぐ毎日だった下請け会社時代のわたしの状況を話していきます。
当時のわたしの年収
工場の下請け会社にいた頃のわたしの勤務体系と給料は下記の感じです。
- 業種:化学品製造メーカーの下請け作業員
- 年収:350万
- 昇給:年1回500〜1,000円程度
- 勤務時間:8時半〜17時15分(実働8時間)
- 残業:月平均20時間
- 年間休日100日程度(お盆、正月休みあり)
仕事の責任があまりない
工場の下請け会社の勤務実態は、どこの会社も基本的なことは、あまり変わりないと思います。
わたしがいた下請け会社がある工場内には、別の下請け会社がいくつかあって、一緒に仕事をすることもありました。
仕事内容はどの下請け会社もほとんど同じです。
- 言われたことをやればいい
- 頼まれた仕事だけすればいい
上記のことを毎日くりかえしていると、気楽ではありますが、仕事のやりがいがあまり感じられず社会人として虚しい気持ちになることもありました。
30代で転職する前の工場の下請け作業員だったころの悩み
工場の下請け会社にいた頃のわたしは、将来の不安でいっぱいでした。
ずっと変わらない年収
毎年昇給があるけど、上がったとしても1,000円程度で60才まで頑張っても月々の給料が3万円程度しか上がりません。
年収が低いとでる悩み
- 好きに使えるお金がない
- 子供が大きくなるにつれて不安が増す
- 将来設計の幅が限られる
- 自分に何かあったときの蓄えができない
のようなお金に対する不安が頭をよぎるたびにストレスになっていました。
正社員に対する劣等感
正社員というステータスがうらやましく思ってました。
- 正社員というだけで仕事ができるオーラがある
同じ人間なのに、正社員というだけで違う人種のようなオーラを感じてしまってヘコヘコ頭を下げてばかりいました。仕事だから仕方ないと分かっていても情けなさを感じていました。
- 正社員と作業着が違う
同じ職場で働いていても正社員と作業着が違うので、下請け作業員と見分けが一目瞭然で、なんだか奴隷が働かされているような感覚がありました。
正社員に対するコンプレックスを抱えながら仕事していました。
正社員よりキツい仕事をしているのに給料が低い
正社員は、危険でキツい仕事はしません。
そういう仕事は、下請け会社に任せます。なのに、
- 正社員より給料が低い
- ミスをしないロボットのような作業を求められる
自分の意見が通らないもどかしさ
下請け作業員は、正社員に意見を言っても通らないことがほとんどです。
わたしのいた工場は、こんな風潮がありました。
- 下請けは、黙って言われたことだけしてればいい
- 正社員でもないのに意見してはならない
キツい仕事ばかりさせられて、意見できないなんて奴隷みたいなものです。
30代で大手製造メーカーの正社員に転職して良かったこと
下請け作業員から正社員へ転職して良かったことを挙げていきます。
年収が上がった
製造メーカーの工場で正社員になって年収は200万円程度上がりました。
年1回の昇給は、最低でも5,000円以上です。査定によっては、数万円のベースアップする場合もあります。
1番の悩みだったお金の不安がなくなりました。
- 月に2回くらい外食に行くようになった
- 貯蓄ができるようになった
決して贅沢ができるわけではありませんが、年収が200万円増えたことで、心にも余裕が生まれたからなのか、家族にも穏やかに接することができるようになりました。
下請け作業員時代のノウハウが通用する
下請け会社の工場作業員から大手製造メーカーの工場の正社員となったので、ある程度のノウハウが通用します。
どの工場でも製造の仕事をする上で最優先されるのが、安全です。
安全に作業することを頭に置くだけで、どう作業すれば良いのかの優先順位ができるので、ゼロから覚えなければならない仕事でもスムーズに身につけられます。
給料以外の待遇がいい
正社員は、手当がたくさんつきます。
- 交代手当
- 深夜手当
- 家賃補助
- 家族手当
など、福利厚生が手厚いです。
残業手当がちゃんとつく
5分単位で残業時間を申請できるので、下請け時代のようなサービス残業がなくなりました。
大企業になると、コンプライアンスもしっかりしているので、逆にサービス残業をすると注意されます。
やった分だけ給料や賞与に反映される
仕事をしていて、より安全に効率的に作業ができると思ったことを形にしていけば給料のベースアップや賞与の査定に反映されます。
査定アップされるポイント
- 改善提案をする
作業でより効率的にできると思ったら改善提案書として提出する
- リスクアセスメント
不安全だと思う作業があったらそのリスクを指摘する
- リーダーシップ
職場をまとめるリーダーシップを発揮する
- 見た目も大事
上司は、ずっと部下を見ているわけではないので、仕事内容よりも仕事に向き合う態度で評価する場合もある
雇用が確保されている
景気が悪くなったらまず人員削減されるのは、下請け会社の作業員です。
倒産の危機など、よっぽどのことがない限りリストラされる不安はありません。
30代で大手製造メーカーの正社員に転職して悪かったこと
大手製造メーカーの工場で正社員として働くのは、良いことばかりではありません。
それなりの責任を負わされる
正社員になると、作業できる仕事の幅が広がりますが、それに伴う責任もついてきます。
下請けの作業員だったころとは違い、
- 生産の調整
- 効率的な作業計画
- 新人の教育計画
などの取り決めもしなければなりません。
パッと見ちょっと面倒なようですが、慣れです。
三交代勤務がキツい
今は、製造の仕事をしていてフル稼働している工場なので、三交代勤務をしています。
下請け会社にいた頃は、日勤だったので、いきなり夜勤もある交代勤務のサイクルになれるのがキツかったです。
新卒で最初から三交代勤務をするのと、30代で転職して三交代勤務をするのでは、後者の方が体への負担がかかります。
下請け会社のころより仕事内容自体は、楽ですが、生活サイクルになれるのが大変です。
交代勤務でちょっと得すること
交代勤務だと休日が土日にかぶることがほとんどありません。
平日休みだと、子供の夏休み中の平日に旅行に行けるので、土日より空いていて、宿泊先のホテルの料金も安くすみます。
自分の時間が増えるが家族との時間は減る
今の会社の3交代勤務時間は、下記です。
- 朝勤 7:00~15:00
- 昼勤 15:00~22:00
- 夜勤 22:00~7:00
朝勤だと、仕事が終わってから家族と会話する時間がありますが、昼勤務や夜勤のときは、寝る時間や起きる時間がバラバラなので、家族と接する時間が減ります。
ひとりの時間が欲しい方は、良いかもしれませんが、ちょっと寂しい時があります。
三交代勤務の詳細は、工場の三交代勤務のメリットデメリット|夜勤の実態などを紹介しますをご覧ください。
30代で正社員への転職はタイミングと履歴書と面接が超大事
転職活動は、パワーが必要です。でもお金がかからないので、自分のやる気次第ですぐに行動することもできるし、転職を諦めることもできます。
いつまでも転職を悩まない
転職活動は、働きながらできます。
いつまでも転職するか悩んでいたら時間だけが過ぎていきます。
面接をしてみて、合わなそうなら断れば良いだけです。
とりあえず行動にうつさないとタイミングを逃して、また転職に悩む日々が続きます。
年齢が上がれば上がるほど、良い転職先へいくのが不利になるので、早めに行動するのが良いと思います。
履歴書を書くときに気をつけたポイント
わたしが、製造メーカーの正社員へ転職できたのは、履歴書の書き方を気をつけたのが大きいと思っています。
なぜなら履歴書が良くないと会社側は、面接すらしてくれないからです。
わたしが履歴書を書いたときに気をつけたことは、下記です。
- 余白なくビッシリ書く
当たり前のことかもしれませんが、履歴書は、自分をアピールする武器です。アルバイトの履歴書とは違い、アピールポイントを1行しか書かないとライバルに負けてしまいます。できるだけビッシリと書くように気をつけました。
- 会社側に会いたいと思わせる内容にする
履歴書に嘘を書いたらダメですが、会社側に「この人に会って面接したい」と思わせるように自分の魅力が会社側にとってメリットがあるかを考えて書きました。
面接で必ず聞かれるポイントをまとめておく
せっかく面接までたどり着いたのに、しどろもどろの面接内容では、不採用になります。
面接で必ず聞かれる事
面接の前に質問されることを回答できるように準備しておくといいです。
わたしが転職活動で十数社面接をした時に必ず聞かれた質問事項が下記です。
- なぜ転職しようと思ったのか?
正直に「給料が良いからです。」と絶対に答えないようにしてください。ここは、嘘でも良いので、やりがいのある仕事がしたい、自分のスキルを上げたいなどの内容を掘り下げて答えてください。
- なぜ弊社に転職しようと思ったのか?
転職先のHPなどがあれば、リサーチして今の職場の仕事内容と似ているところをいくつか挙げておくと良いと思います。
- 前職でやっていた仕事内容
多少盛っても良いので、今の年齢にふさわしい仕事内容を答えるようにしてください。どうしてもうまく答えられないと思ったら、今の職場の上司の仕事内容を思い浮かべて答えるといいです。
合否結果の通知がくるまで
面接を終えてから合否結果がくるまでの不安と期待が入り混じった感覚は、嫌なものです。
- 早く結果が知りたい
- 受かりたい
- 面接のとき変な印象与えちゃったかな?
いろんなことを考えてしまい、今やってる仕事が手につかなくなります。
今更何をやっても結果が変わらないと分かっていながら、仕事に集中できなくなると思いますが、そういう時に大きなミスをしてしまいがちです。
重々承知とは、思いますが、今の仕事の最後の責任を果たすと思って集中しましょう。
30代で転職した先にある未来を考える
30代で転職活動をして大手製造メーカーの正社員になれて本当に良かったと感じています。
何より、お金の面で余裕がもてるようになったのが一番大きいです。
30代で転職活動をするのは、大変ですが、この先何十年と働いて稼ぐ金額の差を考えたら、転職で使う労力は、微々たるものにしか感じなかったので、わたしは、30代で転職活動をしました。
まとめ|30代で転職するなら妥協しないで正社員募集を探す
転職活動は、ちょっとパワーが必要ですが、わたしは、転職してからの未来を思い描いて行動し続けました。
今言えることは、30代で転職をするなら正社員で雇ってくれる会社を探した方がいいということです。
なぜなら、まっとうな会社の正社員なら、
- 非正社員より雇用が確保されている
- 賞与がある
- 昇給がある
- 退職金がある
からです。
良いと思った会社が不採用になったら、また次の会社を探せばいいだけです。
ちなみにわたしが今している製造オペレーターの詳細は、プラントの製造オペレーターとは?仕事内容を現職が解説をご覧ください。
転職活動を始める前から諦めずに、どういった仕事がどのくらいの給料をもらえるのかだけでも調べてみれば、行動するモチベーションになるかもしれません。