三交代

化学プラントの製造オペレーターとは?仕事内容を現職が解説

化学プラントの製造オペレーターとは?

化学プラントの製造オペレーターってどんな仕事内容なの?という疑問に現職が解説します。

求人などで応募しようか迷っている方は、参考にしていただけたらと思います。


化学プラントの製造オペレーターとは

化学品プラントの製造オペレーターと言われてもあまりピンとこない方がほとんどだと思うので、順番に説明していきます。

まずは、プラントとオペレーターとは下記になります。

  • プラント工場にある生産設備のことをプラントと言います
  • オペレーター設備を操作する人をオペレーターと言います

化学プラントの製造オペレーターとは、化学品を作る工場にある生産設備を操作する人のことです。

製造オペレーターの年収

求人などにある化学プラントの製造オペレーターを雇っている会社は、だいたいが大手メーカーで、長く勤めていれば年功序列で給料が上がっていきます。

ただし、24時間フル稼働しているプラントがほとんどなので、製造オペレーターの勤務体系は、三交代が多いです。

三交代は、深夜手当や交代手当がつくので日勤の仕事より給料が高めです。

化学プラントの製造オペレーターの仕事内容

プラントの製造オペレーターの仕事内容の主な仕事内容は、下記のようなものです。

製造オペレーション

製造オペレーションとは、プラントの設備を操作する作業です。

化学プラントの設備は、コンピューターによって自動制御されています。

製造オペレーターは、コンピューター制御しているプラントの運転状況に異常がないかをモニター画面で監視します。

ほとんどの設備が自動制御されているので、あまりコンピューターを操作をすることはないですが、プラントを停止させたり、稼働させたりする時はオペレーターがモニターを見ながら設備を操作する場合もあります。

現場のパトロール

オペレーターは、モニターを監視するためにずっと座っているだけではありません。

プラントの設備に異常がないかを確認するために現場のパトロールもします。

設備の異常や配管からの漏れなどを早期に発見するためです。

設備の点検

設備が正常に作動するのをチェックするために定期的に点検をします。

点検項目は、チェックリストなどを用いて点検の抜けがないように行います。

設備のメンテナンス

プラントの運転に欠かせないポンプのオイル補給や設備の洗浄作業なども定期的に行います。

化学プラントの製造オペレーターの良い所

化学プラントの製造オペレーターをして感じる良い所を紹介します。

体への負担が少ない

プラントの製造オペレーターは、制御モニターの監視が主な仕事なので、体を使う作業は、ほとんどありません。

大手メーカーの化学プラントでは、キツい作業は、下請け会社に依頼するので、製造オペレーターが力仕事や危険な作業をすることは、ほとんどありません。

特別なスキルが不要

プラントを運転するのに必要なスキルは、経験をして身につけていくことになります。

なので、もっていると有利になるスキルは、ほとんどありません。

資格が取れる

プラントの運転するのに必要な資格をもっておくと就職の時に有利になるかもしれませんが、ほとんどの資格は、入社後に取得します。

資格取得にかかる費用は、会社が負担してくれます。

化学プラントのオペレーターが必要な資格

  • 危険物乙4
  • 高圧ガス製造保安責任者
  • ボイラー技士

などがあります。

わたしの場合は、上記の資格を入社してから取得しました。

正社員で安定した収入

化学プラントの製造オペレーターは、製品の生産設備を運転する重要なポストなので、正社員が担当します。

大手メーカーの製造オペレーターだと、給料も良いので、安定した収入を得るために正社員で働きたい方には、いいかもしれません。

ノルマがない

化学プラントは、24時間連続で自動稼働しているのがほとんどなので、生産に対するノルマを気にすることはありません。

ただし、ノルマがないと仕事のやりがいもないので、仕事に対するモチベーションを維持するのが難しい面もあります。

化学プラントの製造オペレーターの悪い所

化学プラントの製造オペレーターならではの悪い所を紹介します。

交代勤務の場合がある

化学プラントは、主に24時間フル稼働しているので、夜間もオペレーターが運転を監視する必要があります。

なので、三交代勤務がほとんどです。

三交代勤務の詳細は、工場の三交代のメリットとデメリット|8年やって感じることをご覧ください。

仕事を覚えるまで時間がかかる

特別なスキルが必要ない反面、特殊な作業が多いため、仕事を覚えるのに時間がかかります。

覚えなければならないこと

  • プラントの構造
  • プラント設備の操作方法
  • 取り扱う物質の性質
  • 品質管理
  • 安全に関する知識

などがあります。

覚えることが多いですが、誰でも安全に作業できるように作業内容はマニュアル化されているので、マニュアルを見ながら作業をして覚えていく感じです。

定修がある

化学プラントには、年1回の定修というものがあります。

定修は、定期修理の略です。定修とは、プラントの稼働を停止させて、設備の劣化や不具合箇所の修理を行うことです。

定修の前後には、プラントの停止と立ち上げ作業があるので、製造オペレーターにとって1年で最も忙しい時期になります。

定修についての詳細は、定修とは?化学プラントの製造オペレーターが解説しますをご覧ください。

安全に作業しないと危険な作業もある

化学プラントで取り扱う物質は、下記のようなものがほとんどです。

  • 可燃性物質
  • 高圧ガス
  • 劇毒物

これらの物質を安全に扱うための必要な知識をまず覚えていくことになります。

「やってはいけない事」を覚えれば、危険な作業をしてしまうこともないので、まずは、そこから覚えるようにしてください。

トラブルの対応が大変

プラントでは、定期的に点検やメンテナンスを行ってますが、広大なプラント内の全てを保全しきれないのが現状です。なので、設備の故障や劣化による配管のもれなどが発生します。

そういったトラブルは、オペレーターが対応して処置しなければなりません。

トラブルは、日中よりも人員が少ない夜間に起こることもあるので、対応するのが大変な時もあります。

製造オペレーターに適している人

下記のような人が化学プラントのオペレーターに適しています。

作業に疑問を持って仕事に望む人

化学プラントでの仕事内容のほとんどがマニュアル化されているので、わからない作業は、マニュアルを見ながらやれば、できます。

何も考えないで、マニュアル通りに作業するのではなく、なぜその作業が必要なのかを理解して作業ができる人がトラブル時などにも柔軟に対応できます。

改善意識が高い人

今の仕事に満足せずに、もっと効率的に作業する方法を提案できる改善意識が高い人が製造オペレーターに向いています。

改善案を提出すれば、給料の査定でも有利になって昇給額も上がりやすくなります。

チームプレイができる人

製造オペレーターは、数人の班編成で交代勤務をします。一人でする作業もありますが、同じ班の仲間と協力して作業することもあります。

人付き合いもある程度できる人の方が、職場の仲間とコミュニケーションを取りながら仕事がスムーズに進みます。

まとめ|化学プラントの製造オペレーターは安定した収入が得られる

化学プラントの製造オペレーターは、大手の製造メーカーが多く募集をしています。

わたしは、大手のメーカーで製造オペレーターをしていますが、昇給もあり、福利厚生面も整っていて、休暇も取りやすいです。

ただし、製造オペレーターは、三交代勤務がほとんどなので、体調面で日勤の仕事より気を使います。